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「顎関節症」をご確認ください。
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顎関節症
- 主な症状 口を開閉すると顎が痛い、だるい。耳の前の部分で「カクカク」と音がする。口を大きく開けることができない等々。
- 原因 原因となる要因は幾つかあり、それらが積み重なって、ある限界を超えたときに発症します。要因となる代表的なものとしては、歯ぎしりやくいしばり、噛み合わせの異常、生活習慣、ストレス、外傷などがあります。
- 治療法 まずは、口を大きく開けたりせずに、顎に負担がかからないように安静にすることが大切です。噛み合わせを安定させる「スプリント療法」、消炎鎮痛剤や筋弛緩薬などを用いる「薬物療法」、マッサージやストレッチングを行う「理学療法」などの治療法がありますが、これらを組み合わせて治療にあたることになります。
症例
治療前
顎関節部のレントゲン像では、下顎頭の若干の変形(平坦化)が認められます。
治療後
矯正治療後には、下顎頭は丸みを帯びて、形態はわずかですが修復されました。
痛みも当初よりは楽になり、特に頭痛や肩こりが改善しました。
[主訴]
顎が痛い、噛めない
[診断名あるいは主な症状]
開咬
[年齢]
24歳
[治療に用いた主な装置]
マルチブラケット装置
[抜歯部位]
上顎の左右側第一小臼歯
[治療期間]
2年2か月
[治療費概算]
90万円
[リスク副作用]
顎関節症が矯正治療で治るということでは決してありません。顎関節の状態、かみ合わせが関節に与えている影響、矯正治療におけるメカニクスなど充分に検討した上で矯正治療を行う必要がある。
奥歯だけで噛んでいて、前歯では噛めていません。このような状態を開咬と呼びます。このようなバランスの悪い咬み合わせでは、顎の関節部に過度の強い力や不均衡な力が加わってしまい、関節部はダメージをうけてしまいます。 矯正治療後、前歯から奥歯まで全体で均等に咬めるようになったので、顎の関節部に加わる力は軽減され、下顎頭軟骨の形態は修復されました。安定した咬み合わせになることにより、顎関節部への負担は軽減され、自身の持つ修復力により、自然と治っていきます。
このように、開咬や過蓋咬合など顎関節症になりやすい咬み合わせがあることは、よく知られています。
矯正歯科治療にともなう一般的なリスク・副作用
- ① 最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1~2 週間で慣れることが多いです。
- ② 歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
- ③ 装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- ④ 治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
- ⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収されて短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
- ⑥ ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ⑦ ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
- ⑧ 治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
- ⑨ 治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- ⑩ 問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
- ⑪ 歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
- ⑫ 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- ⑬ 装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
- ⑭ 装置を外した後、保定装置を指示通りに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- ⑮ 装置を外した後、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
- ⑯ 顎の成長発育により、噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- ⑰ 治療後に親知らずが生えて、歯列に凹凸が生じる可能性があります。加齢や歯周病などにより歯を支える骨が痩せると、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。その場合、再治療が必要になることがあります。
- ⑱ 矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。